OS X El Capitan, Part.1

10/1に新しいOS XであるEl Capitanがリリースされました。バージョン番号でいうと10.11ですね。
PatecではメインのOSがOS Xですのでこの話題に触れないわけにはいきませんね。
実際に業務に使用するのは諸々検証してからでないと想定外のエラーが出る可能性もありますので、作業環境への導入はもう少し先になりそうですが。。

基本的な情報はOS Xですから様々なところで解説されていると思いますので割愛させていただいて、映像屋目線で変更点を見ていきたいと思います。

Metal for Mac

AfterEffects

まずはなんといっても、Metal for Macですね。
WWDCのKeynoteや、Platforms State of the Unionで紹介されていましたが、Adobe AfterEffectsのレンダリング速度が8倍になるというMetal。

El Capitan配信後にこの件についてTwitterで質問したユーザがいたのですが、その回答が、、
WWDCのデモは試作で、搭載する事が決まっているわけではなく可能性の一つであるとAdobeは回答していました。

デモではCC2015が使用されていましたが、このことからMetal対応版は近いうちにリリースされる事はなさそうですね。Adobeのforumでも次期バージョンで公表されるかは期待しないでくれとのStaffの書き込みがありましたし。Metal対応にするにはもしかするとプラグインをリファクタリングする必要があり、コストが掛かり過ぎるのかもしれません。
ユーザとしては搭載して欲しい機能ではありますが、どうなることやら、、

The Foundryもテストを行っているようで、WWDCのWhat’s New in MetalでMODOが紹介されていました。
Autodeskも名前は上がっていましたが、それ以上の情報はなさそうです。
MetalはCUDAやATI Streamと違いOS Xでしか使用出来ませんので、開発のコストがかかるでしょうし発表されたばかりですのでどういった流れになっていくかはまだまだわかりませんね。

Illustrator

同時に説明されていたIllustratorのGPUプレビューはCC2015で搭載されていますが、これもMetal対応になるのか、なったとしたらどう変わるのかはまだ不明ですね。
現状のGPUプレビューでも高速ですが、ラインの太さが変わってしまったり、正確性を欠く部分があり細かなグラフィックを確認しながらの制作は向かいないのかなといった感想です。

Premiere Pro

Metalと直接関係あるかはわかりませんが、Premiere ProではGPU周りの問題で画面が乱れる場合があることをAdobeはアナウンスしています。Premiere Proを使用している場合は対応版のリリースまではアップデートを控えたほうが良さそうです。

まとめ

Metal for Macが使用出来るのは2012年以降の全てのMacということのようです。
Metalについての詳しい内容はWWDCのビデオで観ることが出きますので詳しい内容を知りたい方はそちらから。
近年のOS Xはインターフェイスの変更・内部の変更を交互にアップデートしている感があり、今回は内部のアップデートに該当するバージョンだなあという印象です。SIPの導入やGPU周りの変更で使用しているアプリケーションが動かなくなりそうな様相で、代替品探しも必要そうです。
あと、Java 6がEl Capitanまででサポート終了のようで、次期OS XではAdobe CS6シリーズでJava 6を使うタイプのアプリケーションは動かなくなりそうです。このあたりも追々検証が必要ですね。

色々書いていたら長くなってしまいましたので、今回はPart.1としてここまでにしておきます。
次回はフォントとSIPあたりの話を書いてみようと思います。



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