After Effectsスクリプト
Auto PixelColor Picker(connect Python PIL) と
FX Group Separator

以前にもAEスクリプト単体のモノや、PILをつかった初期段階のスクリプトに関して
エントリーをしたことがありますがこの度大体出来上がりました。

Auto PixelColor Picker(connect Python PIL)

普通に実写やフォトリアル系CGなどの映像系の方にはあまり必要ないと思いますが
主に昨今のアニメの撮影をしていると、パーツ分けなどをしてグラデーションをかけたり
質感をつけたりと何かとカラーピックする機会が多いですよね。
しかも、アニメーションしているので今まで見えてなかったパーツが現れたり
途中から目のハイライトが出てきたりとなにかと手間と集中して画面をみることが要求されたりします。
当然納期が近いと、焦りから葛藤のある作業でもありますね。

そこで兼ねてから自動で処理できるようにスクリプト開発をしていたわけですが
ポイントとしては、

  1. 複数のレイヤー(シーケンス)をスタッキングできる。
  2. 標準のキーイングをアサインできるようにする。
  3. 処理速度が自分で行うよりも早い。

といったところです。

複数のレイヤー(シーケンス)をスタッキングできる。

セルの撮影を前提にしているので、口パクや目パチが別セルの場合などが多々あります。
この場合、全てタイミングをつけ、合成し最後にアンチエイリアスをかける必要があり
(バラでアンチエイリアスをかけるとフチがでちゃいますからね。)
その直前にパーツを分け処理をかけていくような工程になっています。
ということでさらにその直前にカラーピックを行いたいわけですが
A、B、Cなど複数レイヤーの色を重複色は削除しつつ、スタッキングしていけるようにしました。

標準のキーイングをアサインできるようにする。

これはなんのことはありません。Macで作業しているので
P-Softさんのセル便利系プラグインがありません。
ということは、どのようなプラットホームでも使用可能な標準プラグインにしようと。
それに際して、表示スペースに限りがあるので
名前のみで色をイメージできるように16進数の色コードにしてみました。

処理速度が自分で行うよりも早い。

これに関してはAEスクリプトのみで作成した時にもう使い物にならないほどの遅さで
さらにcc2017?以降では内部処理の問題でうまくピックできない状態になってしまったということもあり
一番なんとかしたいと思っていた部分でした。
ということで次にPython PILを使用してみたところ恐ろしく高速に処理をしてくれました。
早いことにはありがたい以外にはありません。
万が一自分でやるよりも遅いとややモヤモヤしますからね。

ということでご興味があればご覧ください。

※取得データの再利用・派生版スクリプトでバウンディングレイヤー出力スクリプトを書いてみました。

FX Group Separator

次はパーツ分け用のスクリプトですが
まー、グルーピングルールを設定してFXのON/OFFしつつレイヤーをデュプリケートしていくことで
パーツを分けをするだけの機能を想定してつくりました。
ただこれに関しては、結果的にパーツ分け用のキーイングのみに限らず
グルーピングルールに従って分けることができるのでなかなか便利な気がしています。

ということで同様にご興味があればご覧ください。

これで直近のアニメ撮影作業が少し楽になりました。
カラーピックの自動処理中にトイレにいったりもできますしね。



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